公演日 | 22008年3月2日 |
収録 |
プロローグ「科学の進歩」 DF の高飛び FW の餌食 総合医者 あの坂をのぼれば 贈るほどでもない言葉 俺とお前とブラットピット WARUYONO ! にゅーす 誰がために |
どうも、コント作家のりきぞうです。
きょうも、コント作品をレビューしていきます。
取りあげるのは、バカリズム『科学の進歩』。
「バカリズム」さんになってから、3回目の単独ライブです。
『贈るほどでもない言葉』、『誰がために』では、日常ではありえないストーリーを、たんたんとこなしています。
『プロローグ「科学の進歩」』は、バカリズムさんなりのSF系コントです。
これをみただけでも、バカリズムのセンスのよさがわかります。
…
個人的に良かったのは、「DF の高飛び FW の餌食」、「WARUYONO !」、「にゅーす」 ─ 。
以下、くわしくみていきます。
『DF の高飛び FW の餌食』
あらすじ
サッカー部の顧問。
ひとりの部員に事実を告げる。
「おまえはほんとうはサッカー部じゃなくて、将棋部なんだ」
「将棋部のロッカーに空きがなくて、顧問のたちばな先生がサッカー部におまえを連れてきたんだ」
まるでほんとうの親のように、サッカー部に入ったいきさつを語る先生。
さらに、サッカーのプレイには将棋部だったころの名残りも残っているようで……。
ひとこと
〝じつはほんとうの親子ではない〟
〝べつに父親がいる〟
ドラマでよくある「親子もの」をパロディ化したコントです。
ジャンルのことなる場面をシーンを組み合わせて、笑いをおこす。
バカリズムさんが得意とするやり方。
単純におもしろいです。
『WARUYONO !』
あらすじ
越後屋と密会するお代官。
時代劇では定番の決まり文句「おぬしもワルよのぉー」をはさみながら会話をすすめていく。
しかしなにかと「ワルよのぉー」にこだわり、越後屋の仲間が〝どれくらい「ワルよのぉー」なのか〟をランク付けしはじめる。
さらに語尾のさいごには「……のよぉー」をつけ、「ワルよのぉー」からもはなれていく。
くりかえしの果てに、ラストは……。
ひとこと
タイトルどおり、「ワルよのぉー」をくりかえす代官。
笑いのパターンでいえば「反復」にあたります。

ストーリーをすすめていくなかで、「ワルよのぉー」の使いかたをかえ、笑いをとっていきます。
そのさいのアレンジ力がバカリズムの持ち味。
「ワルよのぉー」のパロディはだれでも思いつきますが、どう変更させるかは作り手のセンスにかかっています。
その能力がピカイチです。
全体をとおして、イチバン笑いました。
『にゅーす』
あらすじ
アナウンサー。
放送がはじまり、ニュース原稿を読んでいく。
しかししゃべり方は〝たどたどしく〟、作文を読む小学生のように子どもっぽい。
さらにスタジオにいる AP (アシスタントプロデューサー)からダメ出しをうけると、あいての悪口を言いはじめて、からかいだす。
まるで〝教室の休み時間〟みたいになっていき……。
ひとこと
こちらも、ジャンルのことなるシーンをかけ合わせて、笑いをとっていくコント。
この作品では、〝泣き虫小学生〟と〝アナウンサー〟をミックスさせている。
APのプライペートを、からかいながらバクロするトコが、おもしろいです。
まとめ
こんなふうに、プロットに注目してみていくと、よりいっそうコントを楽しめます。
ほかの作品でも、こんな視点に立って作品で観ています。
ちがう記事ものぞいてみてください。
ではまた。
よきコントライフを〜。